佐助は己の目の良さを呪った。

     するりと袖から腕を抜く。
     無防備で自然な仕草。
    ――声をかける機を逸した。
     と、葉陰に溶ける痩躯は息を吐いた。
     視線の先、部屋の中。腰から上を晒した姿。
     強すぎる日差しから、ひさしの影だけが白い肌を守っている。
     雪の白さは夏の日にあたれば融けてしまいそうで、ひどく危うい。
    ――融けたのかもしれない。
     玉のような汗がすべり落ちる。
     北の地を統べるかの人は、煩わしげに目を細めた。
     髪をかき上げる。
     白い肌に纏わりつく黒髪を、残らず掬い上げて。
     髪紐を探す骨ばった指。
     唇が喘ぐように熱い空気を吸い込む様子が、庭の木の上からも見て取れる。
     暑いのが苦手とは初めて知った。
    ――雪で出来ているのなら仕方のないことだ。
     紐を咥えて、両手でキュッと髪を纏め上げる。
     薄い影の中にいても、光を受けて輝く色の瞳が一つ。
    ――その熱を奪ってしまいたい。
    ――いっそ酷く熱してしまいたい。
     矛盾している二つの本心。
    (…堪らない)

     熱い熱い、眸に焼きついたのは、夏の雪白。

     佐助は己の目の良さを、呪った。












     熱奪われた後の紅さの、少し前。











    八月にmemoで書いた短文に、 『+++eG ありがとう』のらいは。さまが絵をつけてくださいました!
    貰い受けてきました!
    あんな文章の一番下でほざいていた妄想を、日記でさらっと絵にしていただけて…!
    07年夏の“嬉しすぎて今屍になっても悔いは無い!私鳥になる!!”ランキングベスト3に入る出来事でした。
    絶対佐助は髪結い上げる所から見てましたよね!という妄想はらいは。さま公認です!
    掲載にご許可いただきありがとうございました!!